何故、僕は「カビなしコーヒー」を作ったのか?(1)

それは、死にそうになったからです。

ちょうど2年前の今日、2022年2月5日(土)、僕は病院にいました。緊急外来の窓口に行くと、すぐにストレッチャーに乗せられ、集中治療室に運ばれました。そこでは怒号らしき声が飛び交い、僕はストレッチャーに体を横にした状態で、急に不安になった事を無機質な機械だらけの集中治療室の情景と共に今でも鮮明に覚えています。

僕の心臓の状態は、冠動脈3本のうち、2本は完全にプラークで詰まっており、残り1本も90%詰まってました。その時は、残り10%の気道で血流を保っていました(との事、術後に説明を受けました。)

心筋梗塞の一歩手前で、もう少し遅かったら。。。 という状態でした。

僕は気がつくと病室の暗闇の中で目を覚ましました。初めは、自分がどういう状態下に置かれているかわからず、ただ、胸辺りが少し痛み、猛烈に喉が渇いていた事だけ覚えています。

そして、天井には暗闇に映し出されている時計時刻。それは23時半くらいを指していました。6時間のバイパス手術を終えた後の事でした。

かなり大きな手術で、右足の膝下の血管から30cmをカットして抜き出し、それを5等分にして僕の心臓に貼り付けてバイパスをしました。だから、僕の胸には30cmの開胸手術の跡があり、今でもワイヤーが8本埋まっています(レントンゲンで見ると、なんだか昔のドリフのコントで使われていた、ちょっと笑える絵図です。。)

もっと詳細があるのですが、書き出すと膨れ上がるので、割愛しますが、40代で身体がこのような状態になり、これからの人生を真剣に考えるようになりました(それまでも、勿論、色々と考えてましたが、さらに時間の有限性を人一倍感じるようになった、という感じです。)

僕は、退院後、大枚をはたき、医者が医者の為に書いた書籍を読んだり、他の関連書籍を買い漁りました。

過去の定期的健康診断データでは、いつも中性脂肪値と(HDLとLDLの)コレステロール値が悪かったので、書籍を読み漁るうちに、もしかしてFH(家族性高コレステロール血症:Familial Hypercholesterolemia)なのか? と思い、他の病院の先生方の意見を伺いに行きました。

しかし、病院の先生方には専門分野があり、「先生」と言われている人たちでも、少し分野がズレるとあまり詳しくないという事がわかり、それもあったので、ネットや書籍で掲載されている血管についての専門医がいる他の病院を調べて、アドバイスを求めて周りました。しかし、(腹に落ちる)的確なアドバイスなどもらえず、自分で調べなければいけないと気持ちを切り替えました(もっと探せば良い医者と出会えていたかと思いますが、「医者」と一言で言っても色々な人がいる事が鮮明になり、それで気力が段々と続かなくなった、と言うのが実情です。)

そういう経緯も重なり(体質的に値が高めになる方かもしれないが)僕はFH系では無く、今回の症状に至ったのは、単に長年の食事や生活習慣の積み重ねの結果、という最終結論を自分で下しました。

とは言え、「じゃ、その対策として、今後、具体的にどう行動すればいいの?」と、退院後は悶々とした日々を過ごし、何をどうすれば良いのかわからない毎日が続きました。

(続く

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